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副業Webライターは何が経費になる?会社員でもできる節税と経費管理の完全ガイド

副業ライターが経費にできるものはなに?

自宅で作業しているけど、電気代は経費に入れていいの?

この記事では、9年間個人事業主やフリーランスの記帳指導・代行をしてきたわたしが、「副業Webライターが使える経費」について解説します。

この記事でわかること

帳簿付けの参考にしてくださいね!

目次

副業Webライターの経費に関する基本の「キ」

経費とは

経費は、仕事をしたときに発生する費用です。

Webライターも仕事をするうえで必ず経費が発生します。

Webライターで必ず発生する経費
  • パソコン代&周辺機器
  • インターネット使用料金

ライター業は経費の少ない業種ですが、全く発生しないわけではありません。

経費をうまくつかうことで節税効果が期待できるため、領収書の保管や正しい帳簿付けが重要です。

経費はグループごとに分けて整理しよう 

経費は「何に使ったか?」を分かりやすくするために、グループ(勘定科目)ごとに分けて整理します。

整理することで、「あとでどのグループにどれだけ使ったか?」がすぐに分かります。

例えば、インターネットの利用料は「通信費」、取材のための移動費は「旅費交通費」といった感じです。

全部が経費になるとは限らない

経費はあくまで「仕事でつかったもの」が対象です。

在宅でライター業をしている場合は、電気代や家賃に関しては全額計上できない場合がほとんど。

しかし、上記の経費は「仕事に使った分」と「プライベートで使った分」を明確にわけることで使えます。

経費をプライベートと仕事の支出を分けることを「家事按分(かじあんぶん)する」といいます。

家事按分については、経費の項目で深堀りしていきましょう。

副業Webライターが経費にできるもの一覧

副業ライターの主な経費は以下の通りです。

勘定科目内容
通信費インターネット・スマホ使用料
消耗品費10万円未満の備品・パソコン
水道光熱費電気代の一部(自宅が作業場の場合)
地代家賃家賃の一部(自宅が作業場の場合)
接待交際費クライアントとの打ち合わせ時の食事代など
旅費交通費取材・打ち合わせのときにかかったバス・電車賃など
新聞図書費ライター業に関わる書籍や新聞購読
支払手数料サブスク利用料、クラウドソーシングサイト利用料

詳細や仕訳の方法を確認していきましょう。

パソコン

ライター業に欠かせないパソコンを購入した場合は、注意が必要です。

10万円以上か未満で処理の方法が変わるからです。

10万円未満の場合は消耗品費、10万円以上の場合減価償却資産

具体的な仕訳例をみていきましょう!

仕訳例(10万円未満のパソコンを購入)

例:2025年10月に8万円のパソコンを購入

10万円未満のパソコンを購入した場合は、消耗品費に計上しましょう。

貸方借方
消耗品費 80,000円現金 80,000円

購入した年に全額経費に計上できます。

仕訳例(10万円以上のパソコンを購入)

10万円以上のパソコンを購入した場合、一括で経費にすることはできません。

パソコンのような高額な商品は、購入時に減価償却資産として計上し、決算で毎年少しずつ分割で経費にします。

例:2025年10月に12万円のパソコンを購入(※パソコンの耐用年数は4年)

購入したとき

貸方借方
器具備品 120,000円現金 120,000円

決算のとき

貸方借方
減価償却費 5,000円器具備品 5,000円
減価償却費の計算方法

減価償却費=(購入費)÷(耐用年数)✕(使用月)/12

5,000円 = 12万 ÷ 4 年 ✕ 2 / 12

10万円以上でも、その年の経費に落とす方法もあります。
青色申告なら節税効果がさらにアップ」の章も参考にしてくださいね!

通信費

通信費は、プライベートな支出と混ざりやすい科目です。

仕事で使った分とプライベートで使った分は、わけて計算しましょう。

通信費は、以下の例に示すように利用時間や使用頻度で分けることができます。

例:通信費を時間で分ける

インターネットの利用量:5時間/日

仕事での利用量:3時間/日

1ヶ月の利用料金:10,000円

経費に計上するインターネット利用料:10,000円✕3/5=6,000円

プライベートな支出は「事業主貸」の勘定科目を使いましょう。

貸方借方
通信費  6,000円普通預金 10,000円
事業主貸 4,000円

消耗品費(10万円未満の備品)

10万円未満の備品は、消耗品費で処理します。

消耗品費の例
  • 文具
  • コピー用紙
  • パソコン周辺機器(マウス、充電器など)
  • 仕事用のデスク・椅子
  • ボイスレコーダー
  • カメラ

いずれも仕事で「すぐ使う」「消費する」「10万円未満」であることが必要です。

10万円以上の高額な商品については、「器具備品」で計上し、数年に分割して経費にしましょう。

分割して計上する方法については、「パソコン」の章で紹介しているので参考にしてください。

水道光熱費

副業ライターが自宅で作業する場合、電気代を経費にできます。

ただし、電気代はプライベートな分も含まれるため合理的に分ける必要があります。

一般的には利用時間や作業面積で分けます。

①時間で分ける方法

例:電気代を時間で分ける

自宅での仕事時間:3時間/日

1ヶ月の電気代:8,000円

経費に計上する電気代:8,000円✕3/24=1,000円

貸方借方
水道光熱費  1,000円普通預金 8,000円
事業主貸   7,000円

②作業面積で分ける方法

例:電気代を作業面積で分ける

自宅の面積:50㎡

作業スペース:10㎡

1ヶ月の電気代:8,000円

経費に計上する電気代:8,000円✕10/50=1,600円

貸方借方
水道光熱費  1,600円普通預金 8,000円
事業主貸   6,400円

合理的な基準を使い、税務署から指摘されたさいに説明できるようにしておくと安心です。

地代家賃

副業ライターが自宅で作業する場合、家賃を経費にできます。

電気代と同様、仕事とプライベートに分ける必要があります。

考え方については水道光熱費の章「②作業面積で分ける方法」が参考になります。

接待交際費

クライアントとの打ち合わせに使った飲食代や手土産代は、接待交際費です。

接待交際費の例
  • 打ち合わせに使った店の飲食代や手土産
  • クライアントへの御祝儀や御香典
  • クライアントから呼ばれた忘年会や懇談会の会費

仕事に関わるもののみしか計上できないため、領収書には「誰と」「何のために」など、内容が説明できるメモを残しておきましょう。

個人的な食事などを計上しないように注意が必要です。

旅費交通費

現地への取材やクライアントとの打ち合わせのため発生した電車やバスの運賃、宿泊代は旅費交通費に分類されます。

家族旅行など仕事とは関係ないものは計上できません。

過去にしれっと家族旅行を計上している人がいました。
「いれないでください」と注意して、経費から除外させていただきました・・・。

新聞図書費

ライティング用の書籍購入や情報収集のための新聞購読も経費にできます。

プライベートで読む本は対象にならないので、注意が必要です。

取材やリサーチ用の本は、わかるようにメモしておくと安心です。

支払手数料

支払手数料に分類される経費は、サブスク利用費やクラウドソーシングサイトの手数料などが該当します。

支払手数料の例
  • クラウドソーシングサイトの手数料
  • AIツールの使用料
  • 会計ソフトの使用料
  • ブログ運営費(趣味や個人的な日記はNG)

個人的に視聴するサブスク動画(Netflixなど)は経費になりません。

副業Webライターが経費にできないもの

副業ライターでまよいがちな経費にできないものを紹介します。

経費にできないもの
  • 所得税
  • 住民税
  • 医療費
  • 保険(医療・生命など)
  • 水道代・ガス代
  • その他プライベートで払ったもの

基本的にライター業と関係のない支出は、経費にすることができません。

電気代やインターネット利用料など仕事とプライベートが混ざる支出もあります。

その場合は、「仕事分」と「プライベート分」で分ける必要があります(家事按分)。

分けるべき費用の考え方については、前章で紹介してるので参考にしてください。

経費を使うと税金が安くなる

所得税は、所得が高くなればなるほど高くなる仕組み(超過累進税)です。

課税所得金額(円)税率控除額
1,949,000以下5%                0円
1,950,000~3,299,00010% 97,500円
3,300,000~6,949,00020% 427,500円
6,950,000~8,999,00023% 636,000円
9,000,000~17,999,00033% 1,536,000円
18,000,000~39,999,00040% 2,796,000円
40,000,000超45% 4,796,000円
参考元:国税庁HP

税金を安くしたい場合は、「所得」をなるべく小さくすることが節税のポイントです。

所得は収入から経費を引くことで計算できます。

経費を漏れなく計上し、所得を減らすことで節税の効果が期待できます。

青色申告なら節税効果がさらにアップ

毎月安定してライター業の収入がある方は、開業届を提出し青色申告を行うことを視野に入れてください。

理由は、青色申告の最大のメリット「青色申告特別控除」が活用できるからです。

青色申告特別控除は、帳簿のレベルに応じて最大65万円控除を受けることが可能。

また、減価償却費の計上方法についてもメリットがあります。

取得金額が30万円以下の減価償却資産を全額経費(少額減価償却資産の特例)にできるので「今年は利益が大きくて、経費が少ないな」という場合は、節税効果が大きくなります。

青色申告をすれば、税制上のメリットがたくさんあるのでぜひ活用していきましょう!

初心者向け!経費管理の実務のコツ

経費に計上する支出は、きちんと管理することが重要です。

適切な管理をすることで、何にどれだけ使ったかを把握します。

また、税務署から調査が入ったときに明確に説明できるようにしましょう。

本章では、具体的な経費管理のコツをまとめます。

領収書・レシートの保存

仕事で使った領収書やレシートはかならず保存しましょう。

税務署から調査が入ったときに、提出が必要になるためです。

クライアントとの食事代などは、プライベートと混ざりやすいのでメモを残しておくと安心です。

領収書の保管期間は、青色申告で7年間、白色申告で5年間。

それぞれ保管方法は以下の通りです。

領収書の媒体保管方法
紙のまま

電子データ
電子電子データ

紙の場合、電子帳簿保存法で定めるスキャナ保存の要件を満たすことでスマホの写真で取ったり、スキャナで読み込んで保存しても大丈夫。

紙のレシートは処分して問題ありません。

領収書やレシートは正しい保管方法で、管理することが大事です!

勘定科目は統一する

一度決めた勘定科目は、統一して使いましょう。

科目を統一する理由
  • 経費の記録がバラバラにならず、間違いを減らせる
  • 何にどれだけ使ったかわかりやすくなる
  • 税務署に説明するときにわかりやすく、トラブルを防げる
  • 経理の仕事がスムーズになり、時間や手間を節約できる

経費の中には複数の科目に該当するような支出があります。

例えば、名刺を作成した場合は「広告宣伝費」か「消耗品費」を選択します。

1回目に作成した名刺を「広告宣伝費」に計上した場合は、2回目以降作成した場合も「広告宣伝費」に計上してください。

勘定科目を統一して適切に経費を管理しましょう!

会計ソフトを使えば簡単

会計ソフトを利用することで、お金の管理や確定申告がグッと楽になります。

取引を入力するだけで帳簿が完成し、確定申告までワンストップでできるものが多いからです。

会計ソフト/特徴・強み

弥生会計国内最大手

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税理士との連携サポートが充実

初心者から上級者まで幅広く使われる
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自動仕訳機能が優秀で初心者に使いやすい
銀行連携や領収書読み取り機能
マネーフォワード多機能で連携サービスが豊富
AIによる自動仕訳や帳簿作成、経費、請求書、勤怠など幅広い業務を一元管理できる
高度な分析機能
タックスナップ手軽なスマホ完結型
領収書撮影で経費入力が簡単
確定申告書作成にも対応
低価格で初心者におすすめ

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タックスナップは、新しいーサービスで「初心者向け・簿記知識なし」でも利用しやすいと評判です。

選ぶ基準は、使いやすさ・サポート体制・価格・自動連携機能の有無などで決めます。

公式ホームページや口コミを参考にして選びましょう!

通帳やクレカの自動連携機能は、使いやすくて優秀です。
入力の手間やミスを防げるため非常に便利。定科目を統一して適切に経費を管理しましょう!

副業ライターの経理でよくある質問(FAQ)

カフェ代は経費になるの?

カフェ代は「仕事に関係していれば経費になる」と考えてよいでしょう。

カフェ代は経費になるパターン
  • 仕事をする
  • 打ち合わせや取材で利用する

休憩や食事目的で利用する場合は、経費になりません。

仕事のために使ったことがしっかり説明できることが重要です。

まとめ|今日から経費管理を始めよう

WEBライターは、他業種より経費が発生しにくい職業です。

節税のためには、経費になるものをしっかり理解することが大事。

判断に迷ったら「仕事に使ったかことをきちんと説明できるか?」を軸に考えましょう。

稼いでいる方は、節税効果が高い青色申告を視野に入れてください。

経費について正しく理解して、きちんと管理していきましょう!

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この記事を書いた人

副業ライターとして活動中。
これまで個人事業主の経理や記帳・税務サポートに携わってきた経験を活かし、ライターのための「確定申告・経費・お金まわり」をやさしく解説しています。
難しいことが苦手な人にも、「自分でできる」お金の管理を伝えたいと思っています。

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