青色申告の第一歩!ライター向け承認申請書の書き方と提出マニュアル

青色申告って難しそう…
何から手をつけていいかわからない
そんな不安を抱えているフリーライターの方も多いのではないでしょうか。
青色申告を始めるための第一歩は、「青色申告承認申請書」を提出すること。
実は、書き方のポイントさえ押さえれば、申請書の作成はそこまでむずかしくありません。
この記事では、青色申告の基本から、承認申請書の書き方・提出期限・提出方法まで、ライター目線でわかりやすく解説します。
「節税したい」「将来のために正しく申告したい」と考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 青色申告承認申請書が何かわかる
- 自分はいつまでに出せばいいかわかる
- 迷わず記入・提出できるようになる
青色申告承認申請書とは?

青色申告承認申請書は、確定申告を青色申告で行うために、事前に税務署へ提出する書類です。
ライターとして収入が安定してきた方や、今後本格的に事業を続けていきたいと考えている方にとっては、節税対策のスタート地点ともいえる大事な届出。
現在では会計ソフトの普及で手続きも簡単になり、白色申告とのハードルの差はほとんどなくなってきています。
まずは、そもそも青色申告にはどんなメリットがあるのか、白色申告との違いを見ていきましょう。
青色申告のメリットと白色申告との違い
青色申告の最大の魅力は、「節税効果が高いこと」です。
具体的には、以下のような特典が受けられます。
- 青色申告特別控除が受けられる(最大65万円)
- 赤字を最大3年間繰り越せる
- 家族への給与を必要経費にできる
白色申告には上記の特典がありません。
かつては記帳義務もなく手軽さが魅力でしたが、2014年以降は白色申告者にも帳簿作成が義務付けられ、青色申告と手間はほぼ変わらなくなりました。
そのため、今から確定申告を始める方、これまで白色申告だったけれど本格的に仕事を続けていく方には、青色申告が圧倒的におすすめです。
青色申告承認申請書の提出期限・提出方法

青色申告を始めたいと思ったときに、まず気をつけたいのが「いつまでに申請書を提出するか?」ということです。
提出のタイミングによっては、その年は青色申告ができなくなるケースもあるため注意が必要です。
この章では「新規開業」と「白色申告からの切り替え」の2つのケースに分けて、提出期限と手続きの方法を解説します。
新規開業なら開業届と一緒に提出しよう
これからフリーランスとして新たに開業する場合は、開業届と青色申告承認申請書をセットで提出するのが一般的です。
開業届は「個人事業を始めました」と税務署に知らせる書類で、これと同時に青色申告承認申請書を出しておけば、最初の確定申告から青色申告が適用されます。
注意点は、開業日から2か月以内に提出する必要がある点です。
たとえば、1月10日に開業したら、3月10日までに申請書を出さないと、その年の青色申告はできません。

期限を過ぎると、青色申告は翌年からの適用になってしまうため、忘れずに手続きしましょう。
開業届についてはこちらの記事を参考にしてみてください。


白色申告から切り替える場合は3月15日までに提出しよう
すでに白色申告をしていた方が、次回から青色申告に切り替えたいという場合もあります。
この場合、「青色申告を始めたい年の3月15日まで」に申請書を提出する必要があります。
例えば、2026年分の確定申告から青色申告をしたい場合は、2026年3月15日が提出期限になります。
この期限を1日でも過ぎてしまうと、その年は白色申告のままになるため注意が必要です。
なお、切り替えを検討している方は、確定申告の準備が本格化する前の1月~2月中に手続きを済ませておくと安心です。
青色申告承認申請書の提出方法
青色申告承認申請書は、以下の3つの方法で提出できます。
提出方法/備考
| 税務署の窓口に持参 | 受付印をその場でもらえるので、控えをすぐに確保したい人向け |
| 郵送 | 控えが必要な場合は、申請書を2部印刷し、返信用封筒と切手を同封して送付 |
| e-Tax(電子申告) | マイナンバーカードやICカードリーダー、もしくはスマホのマイナンバーアプリで提出が可能 |
e-Taxは24時間いつでも提出可能で便利ですが、初回は準備にやや時間がかかることもあるので、余裕を持って手続きするのがおすすめです。
開業届だけでは青色申告できない
開業届は出したけど、青色申告承認申請書は出していなかったという方は結構多いです。
わたしが担当した記帳代行のお客さんでも、相談のタイミングで開業から2ヶ月以上経っておりその年は青色申告できない方が何人もいらっしゃいました。



青色申告にしておけば、税金を払う必要なかったのに・・・
税金関係の届出は意外と多いため、見落としがちです。
あとから後悔しないためにも、しっかり提出期限やどんな書類た必要か確認することが大事です。
青色申告承認申請書を書き始める前の準備


青色申告承認申請書の記入に取りかかる前に、まずは「申請書の入手」と「必要な情報の整理」を済ませておきましょう。
これらを先に用意しておくだけで、記入時に迷うことが減り、スムーズに作業が進みます。
申請書用紙の入手方法
青色申告承認申請書は、以下の3つの方法で手に入れることができます。
入手方法/備考
| 国税庁のWebサイトからダウンロード | こちらダウンロードして入手できます。 印刷して手書きでも、PDFを編集して印刷でもOK。 |
| 税務署の窓口でもらう | 最寄りの税務署に行けば、紙の申請書が設置されています。 ついでに職員の方に質問できるのもメリットです。 |
| 会計ソフトやクラウド開業サービスを使う | freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトでは、必要事項を入力するだけで申請書を自動作成できます。 |



これらの方法の中で、自分にとって使いやすく、ストレスの少ない方法を選びましょう。
記入前に用意するもの
申請書をスムーズに書くために、以下の情報や書類をあらかじめ準備しておきましょう。
- 開業届の控え(写し)
- マイナンバー(個人番号)
- 自宅の住所と電話番号
- 職業や事業内容の表現
→「Webライター」「編集ライター」など、自分の活動に近い名称を決めておくとスムーズです。 - 屋号(任意)
青色申告承認申請書の書き方


青色申告承認申請書の実際の記入方法について詳しく解説していきます。
書式を見ると「むずかしそう」と感じるかもしれません。
多くの項目は開業届と同じ内容を記入するだけなので、構えず取り組みましょう。
提出先の税務署名・提出日
申請書の右上にある「提出先税務署長」欄には、あなたの自宅(納税地)を管轄する税務署名を記入します。
たとえば、東京都新宿区に住んでいる場合、「新宿税務署長」と記入します。
自分の住所を管轄する税務署が分からない場合は、国税庁の税務署検索ページで調べましょう。
「提出日」欄には、実際に税務署へ提出する日を記入します。
手書きの場合は和暦(例:令和6年3月1日)での記載が一般的ですが、西暦でも問題はありません。
e-Taxで提出する場合は、システムが自動で日付を記録してくれるため記載不要です。
基本情報
申請者であるあなたの基本的な情報を記載していきます。
氏名・生年月日
本名を記入します(通称やペンネームは不可)。
生年月日は和暦・西暦どちらでも構いません。
納税地(住所)・電話番号
通常は住民票のある住所(自宅)を記入します。
携帯番号でもOKですが、日中連絡がつく番号を記載すると安心です。
「住所地」「居所地」「事業所等」の中から該当するものにチェックを入れるのを忘れずに。
職業
自分の仕事を簡潔に記入します(例:ライター、Webライター、編集者など)。



厳密な表現は求められないので、自分が一番しっくりくる言い方でOKです。
屋号(任意)
屋号がある場合は開業届と同じ名称を記入します。
屋号を持っていない場合は空欄で構いません。
事業所所在地
自宅とは別の場所に事業用のオフィスや作業場所がある場合のみ記入します。
たとえば、レンタルオフィスやコワーキングスペースを契約している場合や、法人登記した別住所で業務を行っている場合などが該当します。
一方で、自宅で仕事をしているライターさんの場合は空欄でOKです。



迷ったときは、開業届の「事業所所在地」欄と同じ内容にしましょう。
所得の種類
自分の収入がどの種類の所得に該当するかを選びます。
フリーランスのライターであれば、「事業所得」にマルをつけましょう。
他には「不動産所得」「山林所得」の選択肢もありますが、物件を貸していたり林業をしていない限り関係ありません。
副業ライターの場合でも、継続して報酬を得ていれば「事業所得」とみなされます。
単発での執筆や趣味に近い活動なら「雑所得」になるケースもありますが、申告内容と照らして判断しましょう。



基本的には、専業・副業にかかわらず、「事業所得」で問題ありません。
過去の青色申告有無
過去に青色申告の承認を受けたことがあるか、または取り消されたことがあるかどうかを記入します。
多くのライターは、初めての青色申請になると思いますので、「無」にマルをつけてください。
一方、過去に青色申告をしていたが取りやめた(あるいは取り消された)経験がある場合は、「有」にマルをつけ、その理由や年度を記載します。
ただし、青色申告の承認を取り消されてから1年以内は再申請ができない決まりがあるため、過去に取消経験がある方は要確認です。
開業日・相続による事業承継(該当する場合のみ記入)
この項目は、2つのケースに該当する方のみ記入します。
【1】本年1月16日以降に開業した場合
開業日を「令和○年○月○日」と明記します。
これは、開業届に記載した開業日と必ず一致させましょう。
たとえば、2月1日に開業したなら、「令和6年2月1日」と記入します。
【2】相続によって事業を引き継いだ場合
「有」にマルをつけ、承継した年月日などを記載します。
こちらは少数派ですが、親の事業を引き継いだ場合などが該当します。
該当しない場合は、何も記入しなくて大丈夫です。
簿記方式・備付帳簿名(複式簿記なら65万円控除)
どの帳簿方式で記帳を行うかを選択し、使用する帳簿名にチェックを入れます。
◆ 簿記方式の選び方
- 複式簿記:しっかりとした帳簿。最大65万円の特別控除が受けられる。
- 簡易簿記:簡単な帳簿でOK。特別控除は最大10万円。
青色申告の最大のメリットである65万円控除を狙うなら「複式簿記」にマルをつけましょう。
◆ 備付帳簿名のチェック
「現金出納帳」「仕訳帳」「総勘定元帳」など、実際に備え付ける帳簿にチェックを入れます。
freeeやマネーフォワードなどのソフトを使う人は、自動作成される帳簿に合わせて選べばOKです。
特記事項・関与税理士
特別に伝えておきたいことがある場合や、税理士が関与している場合にのみ記入します。
【特記事項(その他参考事項)】
特に書くことがなければ空欄で構いません。
ただし、ペンネームで活動していて確定申告書と名前が異なる場合などは、「仕事では“◯◯”という筆名を使用」などと記載しておくと、後の照合がスムーズです。
【関与税理士】
顧問税理士がいる場合は、その税理士の氏名と事務所名などを記入します。
特に税理士に頼んでいない人は、空欄でOKです。
青色申告承認申請後にやるべきこと


青色申告承認申請書を提出したらそれで終わりではありません。
青色申告の特典を受けるためには、「帳簿づけ」「決算書の作成」「確定申告の提出」といったステップを正しくこなす必要があります。
この章では、申請後にやるべき3つの作業について解説します。
帳簿をつけて日々の取引を記帳しよう
青色申告をするためには、日々の収支を正確に帳簿に記録しましょう。
特に「複式簿記」で65万円控除を受けたい場合は、以下のような帳簿を整備しておく必要があります。
主な帳簿の例
- 現金出納帳
- 預金出納帳
- 売掛帳・買掛帳(必要に応じて)
- 経費帳
- 仕訳帳・総勘定元帳
記帳と聞くとむずかしく感じますが、freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトを使えば、日付や金額を入力するだけで自動的に帳簿が作られます。
ポイントは、ためこまないことです。
領収書や請求書をその都度記録する習慣をつけることで、確定申告の時期にあわてずに済みます。
申告時期にまとめて帳簿をつけてもいい?
記帳代行の経験上、わたしは申告時期にまとめて帳簿をつけるのはおすすめしません!
理由は以下のとおり
- 取引内容が思い出せない
- 経費がモレやすい
- 時間がかかる
実際、資料の提出のおそいお客さんほど経費のモレが多いです。
あとから「これもあった」と報告を受けることも多々ありました。
最初は、面倒に感じるかもしれませんが毎日コツコツ記帳することをおすすめします。



どうしても苦手な方でも「最後にまとめて」はやめて定期的に取り組みましょう。
決算書を作成して確定申告の準備をしよう
1年分の帳簿が整ったら、次は「青色申告決算書」の作成です。
売上や経費、利益の内容を税務署に提出するための重要な書類で、以下の2種類で構成されます。
青色申告決算書の構成
- 損益計算書(売上・経費・利益)
- 貸借対照表(資産・負債・純資産)※複式簿記の場合のみ提出
初めて作成する方は不安に感じるかもしれませんが、会計ソフトを使えば自動で作成されます。
日々の記帳が正確であれば、数字はすべて連動して反映されます。
提出前には、内容に抜け漏れがないかを確認し、印刷またはe-Tax用のデータとして保存しておきましょう。
確定申告書を提出して青色申告特別控除を受けよう
最後のステップは、年に一度の確定申告です。
提出期間は原則として毎年2月16日〜3月15日の間。
この期間内に、以下の書類を税務署に提出します。
提出する書類
- 確定申告書(収入や控除をまとめた書類)
- 青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)
- 必要に応じて添付書類(控除証明書など)
提出方法は、窓口・郵送・e-Taxの3つから選べます。
65万円控除を満額受けたい場合は、e-Taxでの提出が条件になるので注意しましょう。
控除を適用することで、所得が減り、納める税金が大幅に下がります。



正しい帳簿と決算書を整え、申告期限を守ることが、青色申告の最大のメリットを活かすカギです。
確定申告の流れについては、こちらの記事を参照ください。


まとめ:青色申告承認申請書を提出して青色申告を始めよう
青色申告を始めるためには、まず「青色申告承認申請書」を提出しましょう。
提出期限や記入方法のポイントを押さえておけば、手続きは意外とシンプルです。
青色申告を選べば、控除や節税などのメリットも多く、今後フリーライターとして活動を続けていくうえで、大きな支えになります。
迷っている方も、この機会に一歩踏み出して、青色申告を始めてみましょう。
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